このサイトでは、次のような会社をまとめてSmallBizと呼んでいます。
- オーナー社長、または2〜3代目社長がかじ取りをしている
- 年商1〜30億円クラス(前後していても構いません)
- 社長の判断が、そのまま会社の行き先に跳ね返る規模の会社
「中小企業」という法律上の区分ではなく、
意思決定と成長の「スタイル」を指す呼び名として使っています。
もし、上記のイメージに近い会社であれば、
このサイトでいうSmallBizの範囲に含まれていると考えていただいて大丈夫です。
(より詳しい対象像は「対象となる会社」のページに整理しています)
なぜ「中小企業」ではなく「SmallBiz」と呼ぶのか
世の中では「中小企業」「小規模企業」という言葉がよく使われますが、
それらは主に「資本金」「従業員数」といった「規模」で区分されています。
一方、このサイトで扱いたいのは、
- 社長の意思決定がダイレクトに会社を動かしている
- 人・お金・時間に余裕があるわけではない
- それでも、自分たちらしい成長を選びたい
という会社です。
こうした会社を、単に「小さい会社」「中小企業」と呼んでしまうと、
実態よりも「規模が小さいこと」ばかりが強調されてしまいます。
そこで、
規模ではなく、「どういう構造・スタイルの経営をしている会社なのか」
で区別するために、SmallBizという呼び名を使っています。
3つの視点で見たSmallBizのイメージ
SmallBizかどうかを判断するとき、
このサイトでは主に次の3つの視点で見ています。
1. ガバナンス:誰が意思決定している会社か
- 最終的な決定は、社長が下している
- 重要な投資や方針変更は、社長の判断で決まる
- 親会社やファンドの意向よりも、自社の判断が優先される
こうした会社では、社長の考え方や判断のクセが、
そのまま会社の成長軌道に影響します。
2. 規模:どれくらいのレンジを想定しているか
あくまで目安ですが、次のようなレンジを想定しています。
- 年商:おおよそ1〜30億円前後
- 従業員数:数名〜200名程度
このレンジの会社では、
- 社長がまだ現場感覚を強く持っている
- 一方で、社長一人では見切れない領域も増え始めている
という「過渡期」を迎えていることが多くなります。
※売上が1億円に満たなくても、SmallBiz的な動きをしている会社はありますし、
逆に、年商100億円規模でも、ガバナンス構造がSmallBiz的な会社もあります。
3. 状態:今どんな局面にいる会社か
次のような状態に心当たりがあれば、
その会社はSmallBizとしての特徴を強く持っていると考えています。
- 売上はそこそこあるが、利益やキャッシュが思うように増えていない
- 人を増やしても忙しさは変わらず、社長も現場も常に手一杯になっている
- 「このまま今の延長線上で広げて大丈夫か」と、心のどこかで不安がある
- やれること・やりたいことが多すぎて、優先順位がつけにくい
- 3〜5年先の会社の姿を、まだはっきりと言葉にできていない
こうした状態は、能力不足というよりも、
SmallBizという経営スタイルが持つ「構造的な特徴」から自然に生まれてくるものです。
SmallBizかどうかを確かめる簡易チェックリスト
次の項目のうち、3つ以上に当てはまる会社は、
このサイトでいうSmallBizと考えていただいて構いません。
- 経営者の判断が、日々の現場の動きに直接影響している
- 経営者の価値観や生き方が、事業の方向性に強く反映されている
- 人・資金・時間の制約を前提に、やりくりしながら意思決定している
- 顧客・地域・知人関係など「顔の見えるつながり」が売上に直結している
- 過去の選択(業種・顧客・設備など)が、現在の選択肢を強く縛っている
- 分業がしづらく、一人に複数の役割・責任が集中しやすい
売上が1億円であっても、
100億円であっても、
これらの特徴を持っていれば「SmallBiz」として扱います。
SmallBizが直面しやすい悩み
SmallBizの経営者が抱えやすい悩みは、
個人の能力不足ではなく、このスタイル特有の“構造”から来るものです。
例えば、次のようなことが起きやすくなります。
- 判断を一人で抱え込み、決断が遅くなりやすい
- 「決めきれないまま先送り」の案件が増えがちである
- 方針を変えるたびに、現場への影響が大きく、ブレた印象になりやすい
- 日々の忙しさの中で、行動が止まったまま放置されるテーマが出てくる
- 誰にも相談できずに、社長だけが迷いを抱え込みやすい
こうした悩みは、大企業やスタートアップとは違う前提のもとで経営しているからこそ起こります。
だからこそ、
- SmallBizとしての前提をきちんと共有し
- それに合った成長の描き方や、意思決定の進め方を考える
ことが重要になります。
SmallBizは規模ではなく、スタイルのラベルです
改めて整理すると、このサイトで使うSmallBizという言葉は、
- 法律上の中小企業区分ではなく
- 「小さい会社」という意味だけでもなく
- オーナー社長の意思決定が会社全体に強く反映される経営スタイル
を指すラベルです。
規模が小さいから SmallBiz なのではありません。
「SmallBiz的な経営の構造とスタイル」を持っているかどうかがポイントです。
あなたの会社が、
- オーナー社長の判断で動き
- 限られた資源をやりくりしながら
- 自分たちらしい成長を選びたい
と考えているのであれば、
smallbiz.jp が想定している SmallBiz の範囲に入っています。
smallbiz.jp と SmallBiz の関係
最後に、このサイトとSmallBizという言葉の関係を整理します。
- SmallBiz
→ ここで扱う会社のスタイル・あり方を指す呼び名 - smallbiz.jp
→ そのような会社のオーナー社長が、
「会社の成長軌道を設計する」ための実務的な場
SmallBizというラベルをはっきりさせることで、
- 自社がどのような前提で動いているのかを自覚しやすくなる
- 大企業やスタートアップとのムダな比較から距離を置ける
- 「自分たちに合った成長の描き方は何か」を考えやすくなる
このサイトでは、そうした前提に立ったうえで、
診断・コンサルティング・サロン・書籍・ツールなどを提供していきます。
